「プリティ・ウーマン」でオペラ「椿姫」はとても重要なシーンとして用いられています。
エドワードは大事な仕事をすっぽかし、プライベートジェットを飛ばしてサンフランシスコの劇場へとヴィヴィアン(正式名称、発音ではビビアンとも)と向かいました。
そこで2人が鑑賞したのが「椿姫」です。
ヴィヴィアンは初めてみる「椿姫」に涙を流しました。
オペラ「椿姫」のあらすじ解説とエドワード、ヴィヴィアンが涙を流した理由についてまとめてみます。
プリティウーマン・オペラ椿姫のエドワードやあらすじ解説
ヴィヴィアンへの想いを素直に伝えられないエドワードは彼女に「椿姫」を見せました。
「椿姫」はエドワード、ヴィヴィアンそれぞれが主人公に自分を重ねていました。
オペラ「椿姫」は娼婦の純愛物語
パリの社交界にデビューした地方貴族の青年アルフレートは憧れの高級娼婦ヴィオレッタに請われるままに詩を披露します。
ヴィオレッタはアルフレートの純粋な求愛に心を動かされ、第一幕の終わりでアリア「花から花へ」を披露します。「恋になんかのぼせていないで、私は人生を楽しむのよ」と。
第2幕。アルフレートとヴィオレッタは彼女の別荘で愛の日々を過ごしていました。
しかしアルフレートの留守中に、父・ジェルモンが訪ねてきます。
アルフレートの妹との結婚が近い、あなたにうつつを抜かしているとの評判が立つと、妹の結婚の障害となる。別れてやってはくれないか。
ヴィオレッタはは泣く泣くアルフレートの元を去る決意をします。
理由は告げず、ただ「私があなたを愛するのと同じくらい、私のことを愛してね」との言葉を残して。
第三幕、もともと結核を病んでいたヴィオレッタはついに絶命します。
エドワードは仕事をすっぽかしてビビアンに椿姫を見せた
この時エドワードはすでにヴィヴィアンのことを好きになっていたのでしょう。
大事な商談をすっぽかしてプライベートジェットでわざわざサンフランシスコまで行ったのです。
純粋にオペラを楽しんで欲しいと思う気持ちと、オペラを使って告白のメッセージを兼ねていたのだと思います。
前述の通り、「椿姫」は娼婦の純愛をテーマにした作品だったので分かりやすかったのだと思います。
娼婦であるヴィオレッタに対して真摯な愛を持ち続けるアルフレードの姿に、エドワードは自分を重ねていました。
そして鑑賞後にエドワードはヴィヴィアンにこう声をかけました。
「初めてオペラを観て、オペラを好きになる人も入れば、嫌いいなる人もいる。好きならオペラは一生の友となるし、嫌いならオペラは君の魂にはなり得ない。」
そしてビビアンは目に涙を浮かべるのでした。
久しぶりに映画『プリティウーマン』観たら、
椿姫を観てるシーンとか所々泣けてきた(>_<)歳のせいで涙腺ゆるくなったかも(´Д` ) pic.twitter.com/iM9MtYIy
— kin.復活の兆しΨ( 'ч' ☆) (@kin_tingara) September 18, 2012
ビビアンが椿姫に涙した理由とは
ヴィヴィアンが椿姫を鑑賞して涙を流したシーンは彼女の魅力にあふれていました。
無邪気で泣き虫、素直な感動屋さんな一面が垣間見えましたね。
ヴィヴィアンはずっと娼婦として生きてきて、男性からそれなりの扱いしかうけてこなかったので、男性から愛されても娼婦だから価値があるのだと思ってしまっていると思います。
だから恋愛には至らない、恋愛をするのが怖いのではないでしょうか。
ヴィヴィアンは主人公のヴィオレッタに自分を重ねたのでしょう。
初めてオペラを観たヴィヴィアンはもちろん「椿姫」のストーリーは知りません。
オペラの楽しみ方や深い造詣もありません。
物語が進むに連れてオペラに夢中になりヴィヴィアンの表情がどんどん変わっていくのは見ものです。
自分の境遇とエドワードへの想いに溢れて、涙を流したのです。
しかし上演後、隣で鑑賞していた御婦人に感想を聞かれて「オシッコが漏れそうだったわ」と、上流階級のエドワードと関わっているとは思えない発言www
普通だったらこんなこと恥ずかしくて言えませんよね。しかしヴィヴィアンはなんのためらいもなく言ってしまうのです。
自由奔放で、飾らないヴィヴィアンを見てエドワードはますます彼女に惹かれていくのです。
それにしてもドレスアップしたヴィヴィアンが美しすぎました!
一部のシーンではボディダブルが使われているようですが、ジュリア・ロバーツのスタイルの良さが際立ちます。
ボディダブルと合成についてはこちらの記事を御覧ください。
まとめ
「椿姫」はエンディングにも登場しました。
エドワードがヴィヴィアンをリムジンで迎えに行って、高所恐怖症なのにヴィヴィアンのアパートの非常階段を登るシーンで「椿姫」の「私を愛して」が流れました。
「椿姫」は悲しいエンディングでしたが、「プリティ・ウーマン」はハッピーエンドとなりました。
ラストで「私を愛して」が使われていることからも「椿姫」は「プリティ・ウーマン」で重要な役割を担っていたのではないでしょうか。
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